子供がいない、ある夫婦がいました。

住居であるマンションと唯一の貯金の名義が夫名義で、妻は、いつか夫に、遺言書を書いて貰おうと思っていました。

ところが、夫は、遺言書を作成する前に、急に亡くなってしまいました。

 

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兄弟２人と両親２人の４人家族がいました。
　兄弟２人は幼いころから仲良しでしたが、兄弟２人が結婚してから次第に疎遠になってしまいました。
　両親は、小さな工場を経営しており、二男は工場で家業の手伝いをしていました。
　父親が、認知症となった後も、二男が父親の身の回りの世話を献身的に行い、尽くしてきました。

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５人姉妹の父親が、施設に入所中、亡くなりました。
　施設には、末っ子の三女が、入所させ、通帳等の全ての書類は、三女が保管していました。
　父親の遺産の全容を知ることが出来ないその他２人の姉妹は、三女を相手に遺産分割調停を起しました。

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３人姉妹の長女は、生涯独身で子供がいませんでした。長女は、癌で亡くなりました。
　長女は、長年、事務の仕事をしており、所有するマンションに一人で暮していました。　マンションだけでも５００万円の価値があり、退職金も１千万円、預貯金は３千万円を超えました。

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跡継ぎの長男が、母、次男（公務員）の前で、父の遺産に関し、次のような説明をしました。「父の遺産は、自宅と農地　、預金が３０００万円の時価合計６０００万円程ある。一方で、負債が、１億を超えている。」
そして、長男は、「負債も全て自分が背負うから、全ての遺産は自分一人が相続させて欲しい。」と、言ったのです。

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